2016.9.23
あの“チン事件”を映画化した日活ロマンポルノの大傑作に拍手喝采!
カテゴリー:事務局からのお知らせ, 女性限定Love&Erosシアター
みなさん、こんにちは。
新開地映画祭事務局のニシジマです。
金曜日の日活ロマンポルノナイト!
2本目紹介の前に・・・
日活ロマンポルノについて、おさらいしておきましょう!
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
日活ロマンポルノとは、1971年、「日活」が経営難に陥った際、製作されたポルノ映画。青春映画黄金期を支えた助監督やスタッフたちが現場に残り活躍。「10分に1度、ハダカかセックスシーンがあればよい」という枠組みのなかで、知恵と技能を集結し、低予算でも挑戦的な作品が数多く生み出されました。
現在活躍する名監督も多数、その一翼を担い、「主役になれるなら」と演技を磨いた女優たちは、数多く現役で活躍しています。1998年までに約1,000本が製作され、新開地映画祭でもそのなかから秀作を上映しています。
日活ロマンポルノがスタートした同じころ、
映画街だった新開地が同じように衰退し、
それでも腐らず、いまなお「B面の神戸」として
活気を取り戻そうとしているのは、日活さんの歴史と
重なるところがあります。
そんな意味もふくめ、新開地映画祭では、
敬意をこめて日活ロマンポルノを上映しています。
ちなみに、
ことしは日活ロマンポルノが45周年ということで、
数々の作品が映画館で上映されるようですよ~。
それでは、作品紹介にまいります。
10月28日(金)20:10~
『実録阿部定』
1975年/日活/76分/R-18
監督:田中登/出演:宮下順子、江角英明、坂本長利
(c)日活
定の人生、オンナなら身につまされる?
「もう帰しはしないよ…」。あまたの偽名を作っては捨て世を流れてきた女は、旅館の一室で愛する男と呆れるほど性交を重ね、一心同体を味わうことで“一人の人間”となる。しかし愛とは実体なきもの。男を殺し、切断した局部を独り占めすることでやっと“阿部定”という名前を取り戻すのだ……。事件当時は鬼霊の妖婦や魔女と騒がれた安部定だが、奇行なくしては実存感が得られなかったのだろう彼女の、哀しい人生の渇きにまで迫る大傑作。
(解説:廣田彩香)
————————————–
阿部定を映画化した作品といえば、
新開地映画祭でも上映した大島渚監督の
『愛のコリーダ』が有名ですが、
なんの、こちらの阿部定、なんといっても
“ロマンポルノ”の代表女優、宮下順子さんが演じており、
さらに監督は、ロマンポルノのエースで
シュール表現のカリスマ・田中登監督です。
※ちなみに、第3回新開地映画祭では
このお2人がタッグを組んだ『屋根裏の散歩者』を上映し、
宮下順子さんにもトークショーに登壇いただきました。
定と吉蔵のからみのシーンもそれは素晴らしいのですが、
局部を切り取ったあとの定を演じる宮下順子さんの表情が
なんとも言えません!
『愛のコリーダ』を観た人にも、
日活ロマンポルノファンにも、とにかく観てほしい大傑作です。