2016.9.27
“才能ある男” に弱い女子必見!ガロ系天才漫画家と妻のシュールな愛。
カテゴリー:事務局からのお知らせ, 女性限定Love&Erosシアター
みなさん、こんにちは。
新開地映画祭事務局のニシジマです。
上映作品の発表に、
周囲からたくさんの反響がありウレシイかぎり。
映画の予約は9月30日(金)17:00~です。
みなさま、お忘れなくーーーーー。
さて、作品紹介を続けましょう。
ラブ&エロスをコンセプトにすると、
どうしても文芸作品を映画化した作品が多くなりますが、
この作品は伝説の天才漫画家・安部慎一が「ガロ」に掲載した
実話にもとづいた漫画を映画化したものです。
10月29日(土)15:30~
『美代子阿佐ヶ谷気分』
2009年/ワイズ出版/86分/R-15
監督:坪田義史/出演:水橋研二、町田マリー、本多章一
シュールレアリスムな実験的映像に酔う。
実験的な映像表現もクラりと酔わす本作は、70年代にカルトな人気を博したガロ系漫画家・安部慎一とその妻・美代子の夫婦愛を虚実ないまぜに描いたもの。創作のためにと自分は不倫、罪を浄化するため妻に寝とられプレイを強要する夫。なんでどうして他人には理解されない夫婦像に強固な愛を見てしまうのが、これオンナ脳なのでしょうか。ひとつ結びできてしまう愛もいいけれど、糸絡まりながらそれでもほどけない“情”なるものも愛が深い。
(解説:廣田彩香)
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「阿佐ヶ谷の 彼の部屋であたし 平和よ」
美代子のこのセリフがずっと頭に残ります。
美代子さんは果たしてシアワセだったんでしょうか。
いまもシアワセなんでしょうか?
天才漫画家である安部慎一の妻・美代子を演じるのは、
劇団「毛皮族」の看板女優、町田マリー。
美代子との私生活を題材に創作活動を続ける安部慎一が、
愛と創作のはざまでもがき苦しみ、
美代子はそんな安部に身を捧げ、寄り添い続けます。
たとえ、「だめんず」(死語?)だったとしても、
オンナって才能ある(ありそうな?)男に弱いんですよねぇ、、、、
70年代の若者たちを取り巻く時代の空気を
シュールにオシャレに描いたこの作品。
サブカルファンはもちろんのこと、女性にこそ観てほしい!
第31回ヨコハマ映画祭にて町田マリーが最優秀新人賞受賞。
第19回 (2009年度)日本映画プロフェッショナル大賞個人賞で
町田マリーが新人奨励賞受賞。
Cinema Digital Seuol(韓国/2010)でブルーカメレオン賞、
映画コラージュ賞をW受賞。
など、映画祭などでも評価されていることにも注目!!!
2016.9.26
瀬戸内寂聴の衝撃作を映画化!心の機微を繊細に描く安藤監督、登壇決定!
カテゴリー:事務局からのお知らせ, 女性限定Love&Erosシアター
みなさん、こんにちはー。
新開地映画祭事務局のニシジマです。
ことし、第13回新開地映画祭は、
10月28日(金)の日活ロマンポルノナイトを前夜祭として。
10月29日(土)はLove&Eros な作品をたっぷり楽しんでもらえるよう
作品選びをおこないました。
10月29日(土)のテーマは、女の愛と生と性。
このたび、8月に封切りされ話題を呼んでいる、
瀬戸内寂聴さん原作の
『花芯』をロードショー特別上映することになりました!!!!!
【ロードショー特別上映】(新開地映画祭・初!)
10月29日(土)12:30~
『花芯』
2016年/クロックワークス/95分/R15+
監督:安藤尋/出演:村川絵梨、林遣都、安藤政信
(C)2016 「花芯」製作委員会
8月6日(土)テアトル新宿ほか全国公開中
パンドラの箱が開く、オンナの性の真実。
花芯とは中国語で子宮のこと。みんな愛だ恋だと「無駄な言葉を探している」けれど、彼女は知ってしまったのだ。誰に抱かれても、哀しいかな肉体の悦びは得られてしまうのだと……。恐れることなくオンナを解放していく人妻の園子が、迷路の先で見つめる“肉体と精神の離反”というアケスケな真実は、女性こそギクッと心臓を押さえるかも? まだ駆け出し小説家だった瀬戸内寂聴が文芸界に論争を巻き起こしたセンセーショナルな小説が初の映画化。
(解説:廣田彩香)
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「きみという女は、からだ じゅうのホックが外れている感じだ」
って、
ため息が出てしまうくらいクラクラしちゃう名ゼリフですよねぇ、、、、
この作品、ほんとうにR15+ですか?!
と聞きたくなるくらいセックスシーンも多く、
女性の性への欲求と真理をついたストーリーに
ドキドキしながら観てしまいました。
正直、男性には観てもらいたくない映画かもしれません。。。
※ちなみにワタクシ、この作品を映画館で観たのですが、
平日昼間にもかかわらず、おっちゃん率が高くてビックリ、笑。
おっちゃんたち、エロスなシーン目的だったんだと思うけど、
どんな気持ちでこの映画を観てたのか気になるところです。
ハイ。それでね、そんな主人公を演じたのは、
NHK朝の連続テレビ小説『風のハルカ』でヒロインをつとめた
村川絵梨さん。(体当たりな演技がめちゃキレイでした!)
村川絵梨さんをおどろくほど大胆に、美しく撮ったのは、
登場人物の心の機微を繊細に描くことに定評のある
安藤尋(あんどう・ひろし)監督!!!
その安藤監督が、『花芯』上映後に、
新開地映画祭のゲストとして登壇いただくことが決定しましたーーーーー!
(キャーーー♡ パチパチパチパチパチ☆)
安藤監督の『花芯』でのエピソードといえば、
「近くで見てほしいと思うようになりました」
と村川絵梨さんに言わせるほどの “超接近演出”について書かれた
こちらの記事が印象的でした。
http://cinema.ne.jp/news/kashin2016080611/
トークショーでも、そんな撮影のウラ話や演出などについて、
お聞きしたいと思っています!!!
ぜひぜひ楽しみにしていてください♡
安藤 尋 ANDO Hiroshi
1965年生まれ、東京都出身。早稲田大学在学中より映画制作の現場に参加。助監督を経て、93年に成人映画で監督デビュー。03年の魚喃キリコ原作『blue』では、主演の市川実日子が第24回モスクワ国際映画祭で最優秀女優賞を受賞した。主な作品は、『pierce ピアス LOVE&HATE』(97) 『ココロとカラダ』(04) オムニバス映画『ZOO』(05) 『僕は妹に恋をする』(07)など。2014年作品『海を感じる時』は第44回ロッテルダム国際映画祭スペクトラム部門に正式出品された。
★映画『花芯』公式サイト
http://www.kashin-movie.com/
2016.9.23
あの“チン事件”を映画化した日活ロマンポルノの大傑作に拍手喝采!
カテゴリー:事務局からのお知らせ, 女性限定Love&Erosシアター
みなさん、こんにちは。
新開地映画祭事務局のニシジマです。
金曜日の日活ロマンポルノナイト!
2本目紹介の前に・・・
日活ロマンポルノについて、おさらいしておきましょう!
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
日活ロマンポルノとは、1971年、「日活」が経営難に陥った際、製作されたポルノ映画。青春映画黄金期を支えた助監督やスタッフたちが現場に残り活躍。「10分に1度、ハダカかセックスシーンがあればよい」という枠組みのなかで、知恵と技能を集結し、低予算でも挑戦的な作品が数多く生み出されました。
現在活躍する名監督も多数、その一翼を担い、「主役になれるなら」と演技を磨いた女優たちは、数多く現役で活躍しています。1998年までに約1,000本が製作され、新開地映画祭でもそのなかから秀作を上映しています。
日活ロマンポルノがスタートした同じころ、
映画街だった新開地が同じように衰退し、
それでも腐らず、いまなお「B面の神戸」として
活気を取り戻そうとしているのは、日活さんの歴史と
重なるところがあります。
そんな意味もふくめ、新開地映画祭では、
敬意をこめて日活ロマンポルノを上映しています。
ちなみに、
ことしは日活ロマンポルノが45周年ということで、
数々の作品が映画館で上映されるようですよ~。
それでは、作品紹介にまいります。
10月28日(金)20:10~
『実録阿部定』
1975年/日活/76分/R-18
監督:田中登/出演:宮下順子、江角英明、坂本長利
(c)日活
定の人生、オンナなら身につまされる?
「もう帰しはしないよ…」。あまたの偽名を作っては捨て世を流れてきた女は、旅館の一室で愛する男と呆れるほど性交を重ね、一心同体を味わうことで“一人の人間”となる。しかし愛とは実体なきもの。男を殺し、切断した局部を独り占めすることでやっと“阿部定”という名前を取り戻すのだ……。事件当時は鬼霊の妖婦や魔女と騒がれた安部定だが、奇行なくしては実存感が得られなかったのだろう彼女の、哀しい人生の渇きにまで迫る大傑作。
(解説:廣田彩香)
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阿部定を映画化した作品といえば、
新開地映画祭でも上映した大島渚監督の
『愛のコリーダ』が有名ですが、
なんの、こちらの阿部定、なんといっても
“ロマンポルノ”の代表女優、宮下順子さんが演じており、
さらに監督は、ロマンポルノのエースで
シュール表現のカリスマ・田中登監督です。
※ちなみに、第3回新開地映画祭では
このお2人がタッグを組んだ『屋根裏の散歩者』を上映し、
宮下順子さんにもトークショーに登壇いただきました。
定と吉蔵のからみのシーンもそれは素晴らしいのですが、
局部を切り取ったあとの定を演じる宮下順子さんの表情が
なんとも言えません!
『愛のコリーダ』を観た人にも、
日活ロマンポルノファンにも、とにかく観てほしい大傑作です。